統計学は経営に欠かせない。
問題は"経営への活かし方"だった。
西内啓(にしうち・ひろむ)
最高製品責任者
データ分析に基づき最善の意思決定を。
2010年まで私は東大の医学部で教員の仕事をしていました。「根拠に基づく医療(エビデンスベースドメディスン)」という言葉がありますが、この「根拠」とはデータのことを差します。医師の経験や勘、生物科学的な人体の仕組みだけではなく、適切にデータを集めて分析しなければ、人の生命を左右する重要な意思決定を誤りかねない、というのが現代医療の常識です。
当時の私は新しい統計学や機械学習の手法を研究し、大学院生にデータ分析の教育をしていましたが、データに基づき最善の意思決定をすべき領域は医学に限った話ではありません。医療以外の公共政策においても、そしてもちろんビジネスにおいてもそうです。「ビッグデータ」や「AI」の活用に悩む企業をお手伝いする方が自分の性格にあってると考えた私は大学教員を辞め、コンサルティングの仕事を行うようになりました。
データサイエンティストの手間のほとんどは「データ加工」。
これまで私はありとあらゆる企業や公共組織のデータをお預かりし、分析のお手伝いや分析人材の育成に携わってきましたが、今も昔もデータ分析で最も時間がかかるのは「データ加工」のプロセスです。粒度の異なる複数のデータを結合し、仮説をタテて様々な指標を計算し、それらの間の関係性を見る、という過程で、今も多くのデータサイエンティストが大量のSQLやPython、Rのコードを書いていることでしょう。
大学教員時代、あるいはもっとその前の、恩師のもとでデータ分析のアルバイトをしていた学生時代から今に至るまで、私自身がそうした作業を大量にこなしてきたことで、これらの作業の多くは自動化できることに気づきました。それが、dataDiverが世界で初めて実現した「データの準備、洞察の生成、洞察の可視化を自動化する」という機能になります。優秀なデータサイエンティストが行うデータ加工作業のほとんどは、誰でもdataDiverを使うことで簡単かつ高速に実現できるのです。

西内啓(にしうち・ひろむ)
1981年生まれ。東京大学医学部卒(生物統計学専攻)。
東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年11月より株式会社データビークルを創業。
自身のノウハウを活かした拡張アナリティクスツール「dataDiver」などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事。
著書に『統計学が最強の学問である』、『統計学が日本を救う』(中央公論新社)などがある。
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)アドバイザー。
ガートナー社のプレスリリースより引用
拡張アナリティクスは、データ/アナリティクス分野における次のディスラプションであり、機械学習 (ML) とAIの手法を用いて、分析対象となるコンテンツの開発、利用、共有方法を変革します。拡張アナリティクスは、データ準備、データ管理、近代的なアナリティクス、ビジネス・プロセス管理、プロセス・マイニング、データ・サイエンス・プラットフォームにおける主要な機能として、主流の採用へと急速に進展しています。拡張アナリティクスは2020年までに、データ・サイエンスとMLのプラットフォームと同様、アナリティクス/BI (ビジネス・インテリジェンス) および組み込み型アナリティクスの新たな購入を促す主な要因となるでしょう。拡張アナリティクスがデータ準備、洞察の生成、洞察の可視化を自動化することによって、多くの状況においてデータ・サイエンティストの関与が不要になります。
https://www.gartner.com/jp/newsroom/press-releases/pr-20190530